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フリーVSTbotのVocareate Project(ボカリエ)ブログ

ヘッドフォンの周波数特性をフラットにするプラグイン『Morphit』がデモ版でも普通に使える!

ヘッドフォンの周波数特性はいくら高級なモニターヘッドフォンであっても、完全にフラットではありません。

そのため別の環境で聴くと思っていたようなサウンドではなかったというような事があります。

 

DTMで使われるプラグインの中には、スピーカーキャリブレーションやヘッドフォンキャリブレーションといった周波数特性をフラットにし、最適なモニター環境を構築出来るものがあります。

 

有名なものとしてはIK MultimediaのARC System(スピーカーキャリブレーション)や

www.ikmultimedia.com

IK Multimedia ARC System 2.5 通常版 - 音場補正システム【国内正規品】

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SonarworksのReference 4(スピーカー、ヘッドフォンキャリブレーション)があります。

 

 

ヘッドフォンキャリブレーションはこのReference 4の知名度が高いのですが、もちろんこれだけではありません。

ToneBoostersのMorphitというプラグインがあります。

 

ToneBoosters | Audio Plug-ins | Morphit

https://www.toneboosters.com/images/tb_morphit_v1_screenshot1c.jpg

https://www.toneboosters.com/images/tb_morphit_v1_screenshot2c.jpg

使用しているヘッドフォンを選択し周波数特性をフラットに出来る他、他のヘッドフォンやイヤホンの周波数特性へと変えることで、1つのヘッドフォンで様々な環境でのモニタリングが擬似的に可能となります。

対応しているヘッドフォンは公式サイトでチェック出来ます。MDR-CD900STは残念ながら対応していません。海外ではメジャーではありませんからね。Reference 4は対応しています。

金額もお手頃で€30。日本円で約4000円(記事執筆時)です。

しかしこのプラグイン。Toneboostersには申し訳ないですが、購入するまでもなく、デモ版で普通に使えます。実質無料と言っても良いのではないでしょうか。

デモ版の機能制限が緩い

プラグインのデモ版の制限となれば多くは

  • 14日間や1ヶ月間のみという日数制限
  • 一定の間隔で無音になったりノイズが入る
  • 一定の時間経過で完全に無音化

が多いですが、Toneboostersのデモ版の制限は

プロジェクトを閉じると設定がリセット。プリセットの保存不可。


ということであればMorphitはDAWのプロジェクト立ち上げた時に使用しているヘッドフォンを選択し直せば良いだけです。そうすればなんてことなく使えるじゃありませんか。

 

導入方法

こちらからインストーラーをダウンロードします。アクティベーションをしなければデモ版として動作するようになっています。インストールを行わないのであればPortableをダウンロードしましょう。

ToneBoosters | Audio Plug-ins | Free downloads

ここではInstallerを使った導入を解説します。

①ZIPファイルを解凍

②64bitならx64、32bitならx86をインストール

③インストールするプラグインを選択

f:id:vocareateproject:20180321120830p:plain

Windowsインストーラーであればこの様になっていると思います。

Cubase Pro 9.5で使用するためVST3のMorphitのみ選びました。

DAWがVST3に対応しているのであればVST3をインストールしましょう(Cubase、Studio One、FL Studio、REAPERなど)。VST2の場合は右下のBrowse…からインストール先を選択してください。

ちなみにToneBoostersのプラグインは格安で高品質のため、興味のある方は他のプラグインもインストールして試してみてください。

④インストールを行う

導入は至ってシンプルですね。ではDAWを立ち上げてみましょう。

Morphitの使い方

Morphitをマスタートラックにインサートしてください。

f:id:vocareateproject:20180321122252p:plain

Demoをクリックして進めます。購入しているのであれば、ここでアクティベーションコードを入力します。

f:id:vocareateproject:20180321123500p:plain

左側から使用しているヘッドフォンを選択します。以上です。

周波数特性を変えると音量が大きくなるためリミッター機能が付いていますが、リミッターを外してゲインを下げて使用することをおすすめします。

続いてCorrectからSimulateに変更してみます。

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ここでは左上で使用しているヘッドフォン、左下で周波数特性を再現したいヘッドフォンを選択します。

画像の場合、M40xがSRH840の周波数特性になります。

 

皆さんもお試しあれ。